マーケティングとは、非常に幅の広い概念です。その職種や仕事内容は多岐にわたり、一言に「マーケター」と言っても具体的な仕事内容は人によって大きく異なります。そこで今回は、マーケティングの職種にはどのような仕事の種類があるのかをお伝えします。
マーケティング職には、どのような仕事の種類があるんだろう？
大きく分類すると、マーケティングには以下の仕事があります。
- 市場調査
- ブランド管理
- 広告
- 販売促進
- 広報
マーケティングの仕事内容は様々ですが、どの仕事にも共通する要素があります。それは、製品やサービスを深く理解するとともに、お客様のニーズや需要を把握し、それらのニーズを適切に解釈した上で社会とコミュニケーションをとる必要があるという点です。
そういった意味では、マーケティングは製品開発と販売を仲介する役割と定義することができます。そして、広告、広報、メディア戦略、販売戦略などの手法を通じてその仲介役を実現します。
これからご紹介するように、マーケティングには様々な仕事内容があります。どのような仕事内容が向いていそうか、魅力的に感じるものはどれかを考えてみてはいかがでしょうか。
これからマーケティングのキャリアを歩んでいきたいと考えている就活生の方や、あるいはすでにマーケティングのキャリアを歩んでいるけれども、専門分野をどこに置くか悩んでいる方などにお役立ていただければと思います。
市場調査
市場調査は、企業や個人を対象にして、その市場に関する理解を深める役割を担います。市場シェアを獲得するためには、まずはその市場を理解しなければなりません。市場調査では、消費者の購買活動、習慣、嗜好に至るまで可能な限りを明らかにすることが仕事です。
市場調査は、
- どのように情報収集をするのか
- 集めた情報をどのように分析するのか
- そこからどのような結論を導き出すことができるのか
という3点が非常に重要です。このプロセスは社内で行うこともできますが、専門の会社に外注することもあります。
ブランド管理
ブランド管理の仕事は、特定のブランドそのものに対して責任を保つため、中小企業のオーナーになぞらえて説明することができます。ブランドマネージャーは、他の職種と比較して、より全体像に気を配る必要があります。自社のブランドカテゴリーで競合他社を寄せ付けいないようにするためには、適切なターゲティングとポジショニングが必要となります。その上で、効果的にその商品の利点を顧客に伝えていく必要があります。
ブランドマネージャーは他の職種と比較してより全体感を俯瞰し、そして適切な打ち手をとるために市場調査や広報、広告などの他の役割と強調して仕事をする必要があります。
広告
広告と一言に言っても、様々な種類の広告があるため、マーケティングの仕事の中でも特に仕事の幅が広くなりうるのが広告担当です。Web上の広告であれば、例えばGoogleに一定の費用を支払い検索結果に上位表示してもらったり、あるいはサイト広告といって外部Webサイトに広告を出向することも一つの手段です。もちろん広告はWebの世界だけにとどまりません。雑誌や専門誌に掲載してもらったり、あるいはBtoC商材であればテレビCMなども検討する必要があります。
最適な打ち手を検討する広告の企画担当は、ターゲット消費者の人口統計などのデータを研究し、どのような動機を与えれば消費者が購買行為へと至るのかを考えることが主な仕事になります。社内の様々な部門と外部広告代理店との調整役を務めることも必要です。決められたスケジュールや予算を遵守し、そして広告活動の実行を管理します。広告を出す場所として最良の場を決定することも必要となるでしょう。
なお、広告担当としてのキャリアは事業会社の広告部門・宣伝活動部門のみならず、広告代理店や報道機関、出版社などでも積むことができます。
販売促進
より販売を促進するために、各種プロモーションを企画するのが販売促進担当の役割です。販売促進のための一般的な手法としては割引をあげることができます。その他にもクーポンやサンプル配布、リベート、懸賞などの多様な手段があります。
これらの販売促進活動を推進するために、ダイレクトメールやテレマーケティング、店内ディスプレイ、広告や各種イベントを利用するのが販売促進担当の役割です。特にBtoCにおいては、尖った販売促進活動やキャンペーンを行うと一気に「バズる」ため、成功すると莫大な成果をあげることができるのが特徴的です。
広報
広報部門はメディア・消費者・従業員・投資家・その他社会とのコミュニケーションに責任を持ちます。広報は会社のスポークスマンであり、企業の顔とも言える存在です。新製品やビジネスパートナーシップ、業績、その他企業のニュースを発表するためのプレスリリースを書くことが主な仕事になります。あるいは、メディアと良好な関係を維持し、ジャーナリストからの情報提供依頼に答えることも重要な仕事です。
兎にも角にも、その企業が危機的な状況に陥ろうとも、その会社のパブリックイメージを守るとともに、その会社が業界で存在感を示し続けるためのニュースを作り、正しく製品・サービスを宣伝するという守備範囲の広さが広報の特徴です。特にメディアからネガティブなニュースが流された際にもきちんと対応しなければならないという「守り」の仕事が少なからず存在するのが広報の特殊性とも言えるでしょう。
マーケティング職全般に言えること
マーケティングは、ただクリエイティビティが求められるのみならず、定量的な指標に基づく適切な判断力が求められる仕事です。非常に魅力的な仕事内容に溢れる仕事ですが、時には激務になることもありますし、長時間労働を厭わない働き方が求められるのも事実です。
また、社会との接点が非常に多い仕事であるがために、世間の動向に目を見張っていなければいけないということも特徴的です。これは、深夜であろうと休日であろうと、必要最低限のニュースには目を通すこと、特に業界関連・競合他社のニュースをきちんとキャッチするという習慣も求められるということです。
しかし、それだけ好奇心旺盛で、幅広く業務をこなしていきたいという方にとっては天職ともいえる職種であることは間違いないのではないでしょうか。
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