コンテンツマーケターになって、企業の認知をあげ、販売促進活動を自ら引っ張っていきたい。あるいは、今すでにコンテンツマーケターのキャリアを歩み始めているが、さらに成長したい。そういった方々に向けて、どのようなスキルを身につければ良いのかお伝えします。
まず結論をお伝えすると、身につけるべき要素は以下の5つです。
- ライティングスキル
- 事例の量
- ITスキル
- 創造性
- 顧客理解
そもそもコンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、お客様にとって役に立つ「コンテンツ」でお客様をWebサイトやセミナーなどに呼び込み、問い合わせや購買活動へとつなげるマーケティング手法のことです。
コンテンツマーケティングの特徴は、お客様(買い手)の方から企業(売り手)の方に自然と近づいてくるということです。強引な営業電話などに象徴されるような「売り込み」とは正反対のマーケティング戦略であり、BtoB・BtoCを問わず、主流になりつつあるマーケティング手法です。
有益なコンテンツを作れる人材は、転職市場においても重宝される存在です。お客様にとって役に立つ情報とは何かを調べ上げ、その情報を整理し、わかりやすく顧客に伝える(コンテンツ制作)。さらに、それをお客様に見つけてもらえる場所に置いておく(SEO・広告など)。
そのようなコンテンツマーケターにとって、必要なスキルは何か、どのようにしてそのスキルを伸ばしていけば良いのかをお伝えします。
1. 「書く力」を伸ばす:ライティングスキル
何かを書く力の重要性は、いくら強調しても強調しすぎることはありません。これは当たり前のことかもしれませんが、わかりやすい文章を書くことができることは、コンテンツマーケティングをおこなっていく上では、何にも増して重要です。
書く力を伸ばすために、例えばコピーライティングの仕事をしてみる、あるいは大量の文章を書くことを必要とする仕事をするなどの経験をするべきです。コンテンツマーケターは本質的に「記者」と同じような仕事です。読者が知りたいことを考え、そして情報を収集し、その意味を深掘りし、わかりやすく伝える。しかし、この作業をできる人材は案外少ないのです。
まともな日本語で文章を書けるだけで、あなたは他の人の一歩先を行っています。しかし、正しい文法で、誤字脱字なく文章を書くだけであれば、それは機械に代替されうる仕事でもあります。機械に勝つためには、正しい日本語を使うだけでなく、時には規則を無視してでも読み手にとって読みやすい文章を書くことを心がけなければなりません。
2. 専門家から学ぶ:事例の量
コンテンツマーケティングは、未だ発展途上のマーケティング手法です。どのようなコンテンツがベストなのかは、まだまだ探求される必要があります。しかし、ロールモデルが出始めてきているのも事実です。また、成功事例だけでなく、失敗事例も収集し自分の財産とする姿勢が重要です。
成功事例の中には、例えば1,000件のダウンロードを達成したホワイトペーパーの事例や、非常に高いCVRを達成した問い合わせページの事例などがあります。そういった業界の事例をきちんと情報収集しながら、先人たちに学び続けることは、スキル開発の大切な一助となることでしょう。
3. ITスキルを開発する:ITスキル
技術的なスキルに対する需要はますます高まっています。コンテンツマーケティング担当者は、多くの場合、ワードプレスなどのCMSを扱いながらコンテンツを制作します。その他にもSEO、HTML、Googleアナリティクス、CSS、広告運用、コーディングができることが望ましいとされています。試しに、実際の企業の求人広告を見てみると、どのようなスキルがマーケティング職に求められるのかがよくわかります。なお、外資系企業の方が求めるスキルを明確に記しているため、外資系企業の募集要項の方がおすすめです。
4. クリエイティビティを磨く:創造性
クリエイティビティは生得的なスキルではありません。クリエイティブな発想力は、鍛えることができます。例えば読書や絵画などを楽しむことのできる人たちは、そうでない人たちに比べて、圧倒的な創造性を持っています。
デザインや配色などを試行錯誤できる実験の場を十分に持っていることも重要です。実際の仕事の場面において、デザインなどを試行錯誤できる場というのは案外に限られています。もしあなたが大学生ならば、例えば一つ一つのレポート課題やパワーポイントで作成する資料のフォント・配色・デザインにとことんこだわってみてください。もし既に社会人として仕事をしているというならば、仕事の中でそういった機会を作る、例えば社内資料で試行錯誤をしたりするようにしてみるのも一案です。あるいは、私のこのブログのように、社外で自由に試行錯誤する場を作るというのもいかがでしょうか。
5. 顧客のニーズを探求する:顧客理解
質の悪いコンテンツは、その作り手となる企業の評判を台無しにするリスクがあります。しかし、顧客のニーズを真に理解したすばらしいコンテンツは業界で話題を呼び、企業の認知向上に大きく貢献してくれます。
すばらしいコンテンツを作るためには、顧客を深く理解することが欠かせません。お客様がどのような情報を求めているのか、どういった動機があるのか、どんなことに苦労しているのか。こういったことをきちんと理解していれば、良いコンテンツ作りができるだけでなく、お客様と自社の商品をどのようにコンテンツという文脈で結びつければ良いのか理解できるため、販売促進活動にも大きく役立てることができます。
コンテンツマーケターが身につけるべきスキルは盛りだくさん
以上、5つの観点からコンテンツマーケターが身につけるべきスキルについて解説してきました。多岐にわたるスキルであるため、それらが全て完璧にできている人というのはなかなかいないのではないでしょうか。
しかし、だからこそコンテンツマーケティングは楽しく、奥が深い仕事であるということができます。5つの項目のうち、どのスキルが足りていてどのスキルが足りないのか、自己評価してみてはいかがでしょうか。
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